オートファジーがミトコンドリアを選択的に分解する現象は、マイトファジーと呼ばれている。本研究では、出芽酵母とヒト培養細胞を用いて、マイトファジー誘導機構を解明し、さらに、臨床検査学的手法でマイトファジーを検出する方法の確立を目指した。ヒト培養細胞においては、Erk2、p38の2つのMAPキナーゼとその上流のシグナル経路がマイトファジーに重要であることが明らかとなった。また、出芽酵母の研究では、マイトファジーに必須のAtg32のリン酸化にCasein Kinase 2が関わっていること、Atg32の発現がTORの下流で制御され、Ume6-Sin3-Rpd3複合体が関わっていることを解明した。
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