健常喫煙者を対象として禁煙前後での流血中のmicroRNAを検討した結果、 microRNA 126が増加することを見出し、血管内皮に関連したmicroRNAは病態変化により変動することを確認した。また、心血管危険因子を有する患者において血液中のセロトニン濃度は酸化ストレスや冠動脈疾患の罹患と有意に関連を認め、セロトニンと酸化ストレスを軸とした治療戦略は動脈硬化性疾患患者の診療に有用な方策と考えられた。さらに、冠動脈疾患の有無、区分により、流血中の内皮関連microRNAの発現変化を確認し、冠動脈内皮障害の指標としての可能性が示唆された。引き続き、バイオマーカーとして有用性を検討している。
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