ASDのハイリスクの視線行動パターンを明らかにするために、視線計測を用いて検討した。対象は乳幼児期の子ども75名(定型発達(TD)67名、ハイリスクASD(ASD)8名)である。実験方法は、計測時に子どもは、50秒4つの動画によるビデオクリップを観た。ビデオは画面片側に幾何学模様、残り片側に子ども向け番組が呈示された。結果は、1)ASD>TD:4つの動画パターンのうち2つの動画で子ども向け番組への注視時間が有意に長かった。2)子ども向け番組の顔への注視時間が有意に短かった。本研究により、より早期段階で自閉症スペクトラム障害の兆候を把握できる可能性が示唆された。
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