目的:ラット卵膜由来間葉系幹細胞(MSC)およびヒト羊膜由来MSCの急性膵炎および慢性膵炎に対する効果について、動物モデルを用いて検討した。 方法および結果:急性膵炎モデルはラット膵管にタウロコール酸を注入して作成し、ラット卵膜由来MSCを投与したところ、膵臓における病理スコアおよびマクロファージの浸潤が改善した。また、慢性膵炎モデルは5% dibutyltin dichloride(DBTC)を静注して作成し、ヒト羊膜由来MSCを投与したところ、膵臓におけるMCP-1の発現上昇とアミラーゼの発現低下が改善した。 結論;以上のことから、卵膜由来MSCは膵炎における炎症抑制に寄与すると考えられた。
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