研究課題
HCV患者への標準治療であるインターフェロン療法の治療有効性を規定するIL28B遺伝子がHCV自然治癒にも有意な関連を示すことを、日本人HCV自然治癒群を対象としたGWAS(自然治癒群106検体、慢性肝炎群197検体)により明らかとした(rs8099917、P=1.46×10-9、OR=0.11)。続いて、rs8099917で層別化したGWASを実施し、選択された候補遺伝子を対象としたReplication解析(自然治癒群146検体、慢性肝炎群290検体)を実施したが、IL28B遺伝子以外に有意な関連を示す新規関連遺伝子を同定することができなかった。欧米人HCV自然治癒群を対象としたGWASにより報告されたHLA-DQ遺伝子は、日本人におけるHCV自然治癒にも有意な関連を示すことを明らかとした(rs4273729、P=1.86×10-9、OR=0.48)。そこでHCV自然治癒群および慢性肝炎群を対象としてHLA-DQタイピングを実施し、DQB1*03:01(P=2.38×10-5、OR=2.08)、DQB1*03:03(P=2.16×10-3、OR=1.69)が自然治癒に対して進行性、DQB1*04:01(P=9.10×10-4、OR=0.52)が自然治癒に対して抵抗性の有意な関連を示すことを明らかとした。HLA-DQB1遺伝子の上流44kbに存在するrs4273729とインターフェロン療法の治療効果については関連がみられなかった(P=0.122)。
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