肝細胞増殖因子(HGF)による肝細胞におけるプロテインCインヒビター(PCI)発現に及ぼす影響と共にPCI発現B16メラノーマ細胞及び肝臓でヒトPCIを産生・分泌するヒトPCI遺伝子トランスジェニックマウスを用いて、細胞が発現するPCI及び血漿PCIの癌の増殖、転移に及ぼす影響について検討した。その結果、HGFは肝細胞におけるPCI産生を低下させることで癌の増殖を促進する可能性が示された。また、細胞が発現するPCI及び血漿PCIは癌細胞の増殖を阻害し、細胞が発現するPCIはその転移を阻害するが、血漿PCIはアノイキス阻害による転移の抑制というよりは凝固促進により転移を促進することが示唆された。
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