研究課題
若手研究(B)
本研究では、炎症性大腸発がんの発生と進展における抗酸化因子チオレドキシン(TRX)の制御作用機序を検討した。我々は、大腸炎症に伴う大腸発がんにおいて炎症性サイトカインが関与していることから、TRX-Tgマウスと野生型マウスそれぞれに炎症性大腸発がんモデルを作成し、発がん過程におけるTRXの作用機序を検討した。その結果、TRX-Tgマウスは発がんを抑制するが、生じた腫瘍の進展を促進することを見出した。さらに、TRX-Tgマウスでは腫瘍形成に関与する炎症性サイトカインの発現低下から発がんが抑制される一方でMIFの産生が高まることで腫瘍の生存と増殖が促進され大型化したことが示唆された。
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Ann Gastroenterol
巻: 25 (4) ページ: 345-351