再発・悪性転化を来たしたペア検体を含む約100例の神経膠腫のメチル化網羅的解析により、CIMP(CpG island methylator phenotype)を同定し、さらにCIMP内に悪性転化に伴うメチル化の低下(脱メチル)を来たす群(CIMP-脱メチル群)を同定した。悪性転化の機序のひとつに脱メチル化が関与していることが示唆され、悪性転化のメチル化マーカーとしてIGFBP2に注目し検証を行ったところ、悪性転化後の脱メチルに伴う発現上昇を確認できた。IGFBP2のメチル化は悪性転化した神経膠腫の予後予測因子と考えられ、メチル化マーカーとして、また治療標的としての応用が期待される。
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