卵巣癌患者の腹水から採取した骨髄由来細胞のうち、CD11b+CD14+細胞は、CD11b陰性細胞、CD11b+CD14-細胞に比して、有意に高いIL-6産生能を示し、卵巣癌細胞株SKOV3ip1の増殖能・浸潤能を有意に促進した。これらの増殖能・浸潤能は抗ヒトIL-6受容体抗体の投与によりほぼ完全に抑制された。FACS解析にて、CD11b+CD14+細胞は約88%がCD68陽性、CD206陽性であり、M2マクロファージであることを確認した。 卵巣癌腹水中に存在するM2マクロファージがIL-6産生を通じて卵巣癌の播種進展を制御していることが示唆された。
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