金属アレルギーは、遅延型アレルギーに属し、金属に接触してから24時間以上経ってから症状が出現する。そのため、金属アレルギーの原因の特定が難しく、金属アレルギーの研究は進んでいない。最近、我々は、細菌の菌体成分と金属溶液をマウスに接種することにより、独創的な金属アレルギー動物モデルを開発した。この動物モデルはヒト金属アレルギー疾患ときわめて類似しているため、このモデルを用いて金属アレルギーの病態解析を進めている。我々は、金属特異的T細胞が存在すること、金属特異的T細胞が金属アレルギーの病原性T細胞であることを発見した。病原性T細胞はパラジウム接種で活性化することもわかった。
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