下顎義歯の大連結子のデザインおよび,上顎大連結子の微細な変化で発語機能にどのような影響が生じるかを検証することを目的とし,従来,義歯による発語障害が生じやすいと報告されている6種類の音節について,下顎は3種類の一般的な大連結子,上顎は発語機能に影響の少ない口蓋中央を走行する大連結子のわずかな変化(幅を8mm,20mm,断面形態をシャンファー,ナイフエッジ型に変化させた)による影響を評価した.その結果,下顎の大連結子は一部の音節を除いて被覆面積が広いほど影響が大きく,上顎大連結子は口腔感覚に不利な幅広・シャンファー型に発語障害が生じるとは限らず,音節毎に特異的な影響が生じた.
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