本研究では、自閉症スペクトラム障害児における食事場面の特徴に関する変化を明らかにすることを目的に、自閉症モデルラットを用いて離乳期(生後11~25日)の摂食行動を計測した。その結果、自閉症モデルラットでは食事中のラット同士の体幹接触が少ないこと、同時に食餌摂取する回数が少ないことが明らかになった。また、昼間と夜間の食餌摂取量について検討を行った。その結果、健常ラットでは夜間の食餌摂取量が昼間よりも有意に多いものの、自閉症モデルラットでは昼夜の差がほとんど認められなかった。そのため、自閉症モデルラットでは摂食行動が変化するとともに、日内の食餌摂取パターンも変化していることが示唆された。
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