これまでの研究成果として,動物実験に使用できる「陰影の手がかり」をもたらし,腹腔鏡手術映像に奥行き知覚が得られる照明システムを確立した.しかしながら,問題点として,照明光が腹腔鏡レンズに入射することで「白うき」という現象が発生することがわかった.「白うき」が生じると,被写体が見えなくなり,手術が遂行できない.それは,特に腹腔鏡下肝切除術で顕著であった.そこで,照明器具に実装したLEDパネルの配置を変更することで,この問題を解決し,動物実験において,安全に手術が遂行できることを確認した.なお,この照明器具については,手術用照明装置として,平成25年6月3日に実用新案権を出願し,これを取得した.
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