全国の救命救急センターの看護スタッフを対象に、自殺未遂者の精神医療継続の実態や救急部看護師がどのように自殺未遂者の状態を把握し、他職種と連携しているかを明らかにするために、調査を実施した。その結果、多くの施設が精神科医療機関と連携しており、その際に看護師もサマリの作成、精神科への情報提供などを行っていることが分かった。また、自殺未遂者に、「医師の指示のもとで、身体的処置や治療を行う」、「安全確保のため、密な観察を行う」などの身体的ケアは行えるが、「時間を取ってゆっくりと患者の話を聞く」、「今も死にたい気持ちがあるのかどうかたずねた」などの精神的ケアは、ほとんどが行えていないことが分かった。
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