パッチクランプ法を用いて、摂食抑制因子であるレプチンまたはインスリンの島皮質における局所神経回路に対する修飾作用を明らかにすることを目標とした。 レプチンを投与することにより抑制性シナプス後電流の振幅が濃度依存的に増加し、これはシナプス前ニューロンに作用していることを明らかとした。さらにレプチン受容体の各細胞内伝達経路阻害薬を用いることにより、レプチンによる抑制性シナプス後電流の振幅の増加はPI3-KまたはSTAT3経路を介して生じていることを明らかとした。これらの結果よりレプチンは島皮質における味覚情報処理に対して抑制的に作用すると示唆される。
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