本研究では機能性化学プローブをデザイン・合成し、生きた状態(in vivo)での生体内分子が有する生理機能の直接観測を行った。成果としては、(1)パーフルオロカーボン内包シリカナノ粒子を用いた高感度19F MRIプローブを開発し、プローブのがん組織への集積、生体深部における酵素活性の検出、マルチカラーイメージングへと応用した。(2)pH応答性を有する機能性蛍光プローブを開発し、活性化した破骨細胞が酸を放出して骨を溶かす様子を生きたマウス体内で可視化することに成功した。これらの機能性分子プローブのデザインによって生物個体内の分子動態解析を可能とする新たなツールを提供するに至った。
|