研究成果の概要 |
本研究では、国内のペットのイヌ・ネコ血清中有機ハロゲン化合物を分析するとともに、甲状腺ホルモン(THs)の恒常性へ及ぼす影響について検証した。分析の結果、ペットのネコはイヌよりも有意に有機ハロゲン化合物を高蓄積しており、DecaBDEによる汚染が顕著であった。また、ネコにおいては、複数の有機ハロゲン化合物とTHsの間に有意な負の相関関係が認められ、とくにDecaBDEはT4, T3, FT4, FT3に対して最も強い影響を示した。生体内で甲状腺ホルモン作用を示すのはFT3であることから、恒常的なDecaBDEの曝露により、ペットネコの甲状腺機能は撹乱されていることが示唆された。
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