研究課題
平成27年度これまでに作成してきた器官バリエーション3Dモデルを、手術シミュレーション用の術野に適用し、異形部分の置き換えを行うシステムを開発した。異形組織の置き換えだけでなく、それらを取り巻く漿膜、結合織、脂肪といった管腔や血管への視野を妨げる組織を生成する機能を作成した。この機能により、どのようなバリエーションを持つ術野かを剥離を続けながら確認するという高度な手術訓練が行える。手術シミュレータ自身は、我々がこれまでに開発を続けている腹腔鏡手術用のものを用いており、現時点では胆嚢周辺の術野に限定して動作を確認した。術野の自動生成を目標としているが、現時点では置き換えるべき異形組織の接続部分の指定などいくつかの用手法操作が含まれるため、半自動術野生成システムとなっている。実際に起こり得る形態を表現できるようにするため、管腔の分岐位置などを手で設定できるようにしたためである。組み替えるべき「部品」である異形組織は、スキーマや術野映像を基に構築手順に沿って作成している。今年度に入っても、新たなモデルを加えた。モデルの作成では、初期形状モデルの作成作業を、解剖学習として医学生に行ってもらい(滋賀医科大学4年次自主研修)、容易にモデル作成できることを確認している。当初今年度に予定した自動生成のための「テンプレート」の開発は難航しており、完成に至っていない。これと同等の機能の一部は術野生成システムのなかで実現されている。現在、作成したモデル群を分類、整理し、公開できるよう準備中である。主に胆嚢、胆管周辺に集中しているが、腎臓周辺の血管系、脳血管系などのモデルも作成した。術野生成システムについては国内外の学会、研究会で発表を行い、論文誌への投稿、採録も行っている。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
現在、データ公開のためのwebぺーじを作成中(2016年内に公開予定)
すべて 2016 2015 その他
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)
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