研究課題/領域番号 |
25284123
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
永井 和 京都大学, 文学研究科, 教授 (40127113)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 倉富勇三郎日記 / 倉富勇三郎 / SMART-GS |
研究概要 |
1.『倉富勇三郎日記』の刊行について 『倉富勇三郎日記』第3巻(1923/24年分)の校正作業が、当初の予定より大幅に遅れてしまったために、平成25年度内に刊行をすませることができなかった。現在第3巻は再校を校正中であり、その刊行は平成26年8月頃となるみとおしである。この遅れのために、第4巻(1925/26年分)の印刷原稿の作成にも着手できていない。しかし、この両年については日記の校閲はほぼ完了している。第3巻の校正作業は5月末には終わるので、終わり次第第4巻の準備にとりかかりたい。 2.倉富勇三郎日記の翻刻・校閲について 上述のように1925/26年分については、26年の3分の2まで校閲がすんでいる。さらに、1927年分については日記14冊のうち11冊の翻刻が完了し、1928年分については14冊のうち5冊が終わっている。 3.欧州日本学会での報告について 平成25年9月28日に京都大学で開催された欧州日本学会(Europeian association for Japanese Studies )において、「SMART-GSを利用した倉富勇三郎日記の翻刻」(Making a full transcription of the Diary of KURATOMI Yuzaburo by using a NEW ICT tool, SMART-GS)と題して、倉富勇三郎日記の翻刻事業について研究発表をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
遅れの最大の理由は、当初予定していた第3巻の校正作業の遅延による。その遅延が生じたのは、研究代表者が連携研究者として予定していた桂川光正大阪産業大学教授が平成24年に急死し、その支援を受けられなかったことが主たる原因であった。本事業の申請にあたり、彼の死による影響はそれほど大きくないと甘く考えていたが、実際に作業を進めてみると、既刊の第1巻、第2巻に比べてさらに頁数を増した第3巻の印刷刊行に要する作業量は大幅に増えており、強力な支援者を失ったことによる損失の大きさにあらためて気づかせられることになった。 この点を考慮して、計画を見直す必要があると考える。
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今後の研究の推進方策 |
以上の理由により、当初の計画は変更せざるをえない。第3巻の刊行が平成26年にずれたために、第4巻の刊行は早くとも平成27年度の終わり、場合によっては平成28年度にずれこむと予想される。 刊行の遅れは、主として印刷原稿の作成の段階での作業の遅れによるものである。その前の段階の翻刻と校閲の作業については、それほどの遅れは生じていない。平成26年度には1928年分の日記の翻刻は終了し、1927年の校閲も完了する。すでに着手している1929年分の日記の翻刻もさらに進む予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
基金分に7,795円の次年度使用額が生じたのは、研究員の3月分の人件費の額が定まらず、最終的な剰余がいくらなになるかが、3月末まで不確定であったためである。 次年度使用額は平成26年度に消耗品費に充てるつもりである。
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