研究課題/領域番号 |
25285034
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
熊谷 健一 明治大学, 法務研究科, 教授 (20264004)
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研究分担者 |
中山 信弘 明治大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40009816)
高倉 成男 明治大学, 法務研究科, 教授 (00440165)
金子 敏哉 明治大学, 法学部, 講師 (20548250)
今村 哲也 明治大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (70398931)
夏井 高人 明治大学, 法学部, 教授 (30298038)
大野 幸夫 明治大学, 法学部, 教授 (20282965)
棚橋 祐治 金沢工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80298702)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 知的財産 / 公共政策 / 標章 / 商標 / 地理的表示 |
研究概要 |
2013年度は、商標権と公衆衛生(タバコのプレーンパッケージ規制を中心)、植物の品種名と法概念との関係(夏井高人の一連の論考)の検討、米国における商標法上のフェアユースなどの検討を行った。 また、議論動向に鑑み、予定を前倒しして、地理的表示の保護を巡る検討を進め、2013年11月22日は国際シンポジウム「農業と地理的表示保護制度」を開催した。 同シンポジウムでは、熊谷健一教授による問題設定、櫻庭英悦氏(農林水産省大臣官房審議官)、Matthijs Geuze氏(世界知的所有権機関(WIPO))、Stephane Passeri氏(国連食糧農業機関(FAO))による基調講演に続き、第二部のパネルディスカッションでは、坂勝浩氏(農林水産省新事業創出課長)、小西寛昭氏(雪印メグミルク(株)取締執行役員)、大友信秀氏(金沢大学教授)、今村哲也准教授とのメンバーで産官学それぞれの立場から、地理的表示保護制度と農業・地域振興政策、知的財産法制度との関係について活発な議論が展開された。 同シンポジウムの議事録は、明治大学知的財産法政策研究所のホームページで公表をしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
商標の保護目的と他の公共善の抵触の観点から、商標権と公衆衛生、商標と地名(地理的表示)との関係、植物の品種名と法概念との関係、米国における商標法上のフェアユースの検討等を研究会等の開催等を通じて行うとともに、地理的表示の保護に関しては、予定を前倒しして、国際シンポジウム「農業と地理的表示保護制度」を開催しており、当初の研究計画は、順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
商標権と表現の自由の関係、商標権と公衆衛生について、研究会の開催や国内及び欧米及びアジア諸国の関係当局及び当事者へのインタビュー等を実施するとともに、海外調査等を行うことにより、これらの論点に関する国内外の資料を収集し、分析を行う。 また、商標権と公正使用、商標権と公序良俗、消費者保護とブランド保護、商標権と伝統的知識等についても、国内及び欧米及びアジア諸国の関係当局及び当事者へのインタビュー等を実施する。 さらに、新しいタイプの商標等を巡る商標法改正の動向等に応じて、国内シンポジウムの開催も検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初予定していた欧米やアジア諸国における調査については、国際シンポジウムで来日した実務家からのヒアリングで代替し、外国出張を行わなかったため、出張旅費の一部が未消化となった。 また、調査研究に関連する文献収集・分析等を行うための人件費については、十分な能力を有する研究補助者の確保を行うことができなかったため、未消化となった。 商標権と表現の自由の関係、商標権と公衆衛生について、研究会の開催や国内及び欧米及びアジア諸国の関係当局及び当事者へのインタビュー等の実施、海外調査を行う際の旅費や謝金に使用するとともに、商標権と公正使用、商標権と公序良俗、消費者保護とブランド保護、商標権と伝統的知識等についても、国内及び欧米及びアジア諸国の関係当局及び当事者へのインタビュー等の実施を行う際の旅費に使用する。 また、新しいタイプの商標等を巡る商標法改正の動向等に応じて、国内シンポジウムの開催に使用する。 さらに、国内外の資料の収集、分析を行う能力を有する研究補助者を確保することにより、調査研究の促進を図る。
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