研究課題/領域番号 |
25287007
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 一部基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
木村 俊一 広島大学, 理学研究科, 教授 (10284150)
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研究分担者 |
山田 裕史 熊本大学, 大学院先端科学研究部(理), 教授 (40192794)
與倉 昭治 鹿児島大学, 理工学域理学系, 教授 (60182680)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | モチーフ / K環 / 有限次元性 |
研究成果の概要 |
例えば円という図形は「xの2乗とyの2乗の和が1」という数式であらわされるが、0=「偶数」と1=「奇数」という数2つだけの世界でも、(偶数、奇数)と(奇数、偶数)の2点が同じ数式であらわされる「図形」となり「似た」性質を持つ。実は円の「神様」(モチーフ)があって、その影だから似た性質なのだろう、というのがモチーフ理論である。本研究ではモチーフそのものが「有限次元的」(あまり大きすぎず、計算可能)だと予想して、その証明に取り組んだが、Ayoub によりモチーフの有限次元性が証明された。これによりモチーフの大問題がいくつも解決し、理論は大きく進展した。
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自由記述の分野 |
代数幾何
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
図形をあらわす方程式を別の「数」で考えて図形の情報を引き出す、というアイデアは1950年台のWeil によるもので、そのアイデアに触発されて20世紀後半にエタールコホモロジーを含む代数幾何及び数論幾何の大きな進展があった。しかしその証明は、方程式(=モチーフ、図形の神様)の本体ではなく別の影(別の数での図形情報)を詳しくみるもので、モチーフ本体はもっと複雑かもしれなかった。今回モチーフの有限次元性が証明されたことで、モチーフ本体の複雑さ(次元)はコホモロジーの複雑さ(次元)と同じであることがわかり、今後様々な問題がコホモロジーの計算に帰着されることになるはずである。
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