研究課題
炎症に関与するタンパク質のライブラリー作成:平成25年度に引き続き、プロテアーゼ切断検出に適したN末端にFLAGタグ、C末端にビオチン化した炎症関連組換えプロテインアレイ(炎症関連NCタグプロテインアレイ)の作成を進めた。その結果、サイトカイン関連タンパク質を中心に約100種類の炎症関連NCタグタンパク質を合成しイムノブロットで確認したところ、N末端のFLAGタグ化、C末端のビオチン化が確認された。以上のことから、本実験により、新たに約100の基質タンパク質を追加することができた。カスパーゼ1の基質探索:平成25年度に成功した活性型カスパーゼ1の組換えタンパク質を用いて、上記NCタグプロテインアレイを基質として反応させた。切断の検出は、昨年度に完成したアルファースクリーン法を用いた。その結果、約800種類のタンパク質の中から1種類の基質を同定することに成功した。基質タンパク質の切断部位の同定:カスパーゼは主として、アスパラギン酸のカルボキシル基側を切断する。上記基質の切断をイムノブロット法で確認したところ、切断部位は基質タンパク質のほぼ中央に位置することが分かった。そこで、中心に位置する複数のアスパラギン酸をアラニンに置換した変異体を用いて解析を行ったところ切断部位の同定することができた。
2: おおむね順調に進展している
計画通りに、約800種類のタンパク質の中から1種類の基質を新たに見出し、切断部位を同定することに成功したため。
新たに見出した基質の細胞内での切断、炎症への関与を解析する。
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 10件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 5件) 備考 (1件)
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