ヒストンシャペロンTAF-Iの生理機能を明らかにすることを目的とした。TAF-I KOマウスは胎生12.5日目までに重度の貧血と未熟な血管形成を示して致死となった。TAF-I KO ES細胞は野生型に比べて細胞増殖が著しく低下し、初期胚を模した胚様体の形成が遅延する様子を示した。培養細胞を用いた解析から、TAF-IはヒストンH1を介してインターフェロン誘導性遺伝子の転写制御に関わることが明らかとなった。生化学的解析から、TAF-Iの分子内相互作用によるヒストンH1シャペロン活性制御機構を明らかにした。TAF-Iをプローブとした感染細胞におけるアデノウイルスゲノム動態解析法を確立した。
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