切削油を用いないドライ環境での歯車加工方法について研究を行った.材料を焼入れしてからドライホブ切り加工を行うことで,歯車の製作過程を単純化でき,低環境負荷・低コストで高精度の歯車を量産することができる.本研究では,材料の硬度を変化させて歯車加工を行い,切削力と加工精度を測定した.その結果,硬度の高いHRC54の材料を加工した場合の方が,硬度の低いHRC23の場合よりも加工精度が高く,切削力も同程度であることを確認した.更に,工具に微小高周波振動を与える振動ホブ切り加工を開発し,ドライ加工による発熱が抑制できることを確認した.
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