デザイン思考に現れるものごとの言語表現と実体と概念との関係の理論的モデルを構築し,言語的知性とデザイン知を構成する他の知性との関係を明らかにすることを試みた.都市空間,建築空間,庭園などの臨地調査において,デザインの現れを記録する写真日記(写真+事実記述+解釈記述+経験記述)を生成することと,写真日記を構造化して理論的モデルを構築することとを繰り返し,写真日記を用いる調査方法と理論的モデルとを構成的に構築した.空間図式という概念を空間の経験における実体的・身体的事実と概念とを空間図式を橋渡しする媒体として再定義し,写真日記と理論的モデルの核とした.
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