脂質の「過剰蓄積」は生活習慣病の原因と考えられてきたが、近年は脂肪酸の「質」の変化の重要性が指摘されている。この研究では、我々が開発した、高脂肪・高コレステロール(HFC)添加飼料で脂肪蓄積・肝炎・線維化へと進展する非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)モデルSHRSP5/DmcrとWKY(対照)を使用した。飼料は、HFC飼料、コレステロールを添加しない高脂肪(HF)飼料、普通飼料をそれぞれ与え、脂肪酸組成や炎症・線維化に関連した測定を行った。同じ脂質量であってもコレステロール添加飼料で、NASH病態は重症化した。また、その重症度は、WKYよりもSHRSP5/Dmcrで顕著であった。
|