本研究の目的は、日本人を対象にして脂質摂取と動脈硬化度(CAVI)との関連性、脂質摂取と糖尿病発症との関連性について調査することである。富山県在住の成人女性を対象に食事調査を実施した。総脂質や飽和脂肪酸摂取とCAVI値との関連性は認められなかった。一価不飽和脂肪酸の摂取量とHbA1c値との間には、有意な負の相関が認められた。本研究の結果から、脂質や飽和脂肪酸を過剰に摂取しても動脈硬化度に対しては大きな悪影響を及ぼさないことが示唆された。一価不飽和脂肪酸の摂取は、より低いHbA1c値と関連する可能性のあることが示唆された。
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