歩きやすさに影響する歩道舗装の硬さに対する明確な数値基準は示されていない.歩行者の下肢筋活動および足首関節周りの加速度測定と意識調査から被験者が感知する歩道舗装等の硬さの違いによる下肢筋活動量と加速度波形の検討を行った.硬い歩道舗装上を歩行した場合には,腓腹筋の活動量が大きくなる傾向がみられ,鉛直方向の加速度波形では,踵接地後,立脚期時間における最初の10%および20%の時点に明確な加速度のピークがみられた.少数の被験者の鉛直方向の加速度波形を観察することにより,多数の歩行者が感知する硬さ,弾力性について歩道舗装を評価できることが示唆された.
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