近年わが国では教育改革への気運が高まり、体育系大学には、専門的な資質と能力を身につけた体育・スポーツ指導者の育成が強く求められている。とりわけ学習者一人ひとりに見合った〈運動の指導目標像を構成する能力〉である「代行分析能力」の養成は重要な課題の一つである。 そこで本研究はこの能力の養成方法論の確立に向けた基礎資料を得ることを目的として計画・実施された。その結果、この能力の地平構造と、学習者に見合った〈運動の指導目標像〉を構成する上で、指導者にどのような動感志向性が必要となるのかを明らかにすることができた。本研究の成果は、この代行分析能力の養成方法論に大きく寄与するものと考えられる。
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