本研究では、The Pediatric Daytime Sleepiness Scale(PDSS)日本語版を開発し、わが国の子どもの眠気と概日リズム変調の実態を明らかにするとともに、中学生を対象に睡眠教育を実施した。その結果、10人に1人以上の生徒が概日リズム変調・疾患につながる危険性があると推定された。概日リズム変調を有する生徒は有意に眠気が強く、学業成績が悪かった。子どもたちの不登校、概日リズム睡眠覚醒異常症群を予防し、日中機能を改善するためには、睡眠教育を取り入れて毎日の生活で睡眠負債を蓄積しないよう就寝時刻を守らせること、学校の休みの日に起床時刻を遅らせないことが重要である。
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