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2014 年度 実施状況報告書

日本語指示詞の現場 指示用法における社 会的・地域的変異の研究

研究課題

研究課題/領域番号 25370519
研究機関岡山大学

研究代表者

堤 良一  岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (80325068)

研究分担者 岡崎 友子  東洋大学, 文学部, 准教授 (10379216)
長谷川 哲子  関西学院大学, 経済学部, 准教授 (20368153)
松丸 真大  滋賀大学, 教育学部, 准教授 (30379218)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード指示詞 / 眼前指示(現場指示) / 方言 / 記憶指示 / 事件性
研究実績の概要

本年度は前年度の長崎調査を受けて、大きく調査票の内容を書き換える作業を行った。そのために、随時メールによる会議を行い、さらに大阪、岡山、滋賀で会議を行った。各会議の日程は以下の通り。1.2015/7/27 東洋大学文学部(岡﨑、堤)今後の方針の話し合い。2.2015/8/28 関西学院大学梅田サテライト(岡﨑、長谷川、松丸、堤) 調査票の見直し。3.2015/10/26岡山大学文学部(岡﨑、長谷川、松丸、堤、森山)本調査に向けての最終調整・長崎方言話者をアルバイトとして雇用し(森山倭成、岡山大学学生)、アンケート作成およびパイロット調査の実施、分析を行った。パイロット調査は長崎の他、関西地域、東京でも行い、現在分析中である。長崎方言のア系列指示に関しては、統語的な位置に加えて、「事件性」とでも言うべき概念がその使用を促進することが分かりつつある。しかしながら、担当者が想像していなかった概念を用いていることが、少なからず研究の進展を遅らせた感がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

上述のように、アンケート作成に時間がかかったために予定よりも遅れが生じている。長崎方言のア系列指示詞の使用方法には、共通語について先行研究で指摘されてきたものとはかなり異なる性質が認められるため、その追究に時間がかかった。
今年度は関西、東京エリアでも本調査を同時に行い、日本国内の記憶指示のあり方をおおまかに調査したいと考えている。
本年度は、遅れを取り戻すべく、7月に長崎調査を行う。
一方、外国語母語話者がどのように日本語の指示詞を使用するかについては、代表者が4月に台湾淡江大学で調査を行い、その調査結果を報告すべく準備中である。さらに、岡山大学における調査も引き続き行っており、データの数は揃いつつある。現場指示の調査については概ね予定どおりであるということができる。

今後の研究の推進方策

今年度は、7月に長崎で再び調査を行うべく準備を進めているところである。同時に、東京、滋賀、岡山でも調査を行う予定である。これらの結果を8月~9月にまとめ、11月に発表する。ソ系列指示詞の記憶指示用法に関しても、平行的に調査と分析を進めている。
これまでの研究で、従来言われてきたような指示詞の体系化、理論化には無理があるということが分かってきている。指示詞由来の周辺的な用法-具体的にはフィラー、感動詞、接続詞など-の記述と、分析の方法の検討を行う必要がある。
以上のことを遂行するために、5月に一度、9月に一度、そして12月に一度の会議を開催し、方針の調整等を行う。

次年度使用額が生じた理由

分担者のうち一名は前年度の繰越金額が大きく、執行が滞ってしまった。
もう一名は家庭の事情等で研究に従事する時間が予定と異なったためである。

次年度使用額の使用計画

今年度は調査旅行が計画されているため、予定どおり、あるいは予定より多くの支出が見込まれる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 「中国語母語話者の指示詞の使用実態-高橋調査法を用いた調査結果-」2014

    • 著者名/発表者名
      堤良一
    • 雑誌名

      『岡山大学文学部プロジェクト研究報告書22』 「言語とコミュニケーション」』

      巻: 22 ページ: 65-78

    • オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 「指示詞再考――コロケーション強度からみる中古のコノ・ソノ・カノ+名詞句」2014

    • 著者名/発表者名
      岡﨑友子
    • 雑誌名

      『日本語学』一一月臨時増刊号

      巻: 11月増刊号 ページ: 139-150

    • 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 「「カカレバ・サレバ」の歴史的用法と変化について」2014

    • 著者名/発表者名
      岡﨑友子
    • 雑誌名

      文学論叢

      巻: 89 ページ: 118-98

    • 謝辞記載あり
  • [学会発表] 「ソ系(列)指示詞の記憶指示用法について」2014

    • 著者名/発表者名
      堤良一・岡﨑友子
    • 学会等名
      日本語学会
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2014-05-16 – 2014-05-17
  • [学会発表] 日本語接続詞の捉え方―ソレデ、ソシテ、ソレガ/ヲ、ソコデについて―2014

    • 著者名/発表者名
      竹内史郎・岡﨑友子
    • 学会等名
      日本語学会
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2014-05-16 – 2014-05-17
  • [学会発表] 「そうだ!京都行こう。」のソウは、何を指しているのか?」2014

    • 著者名/発表者名
      堤良一
    • 学会等名
      淡江大学における特別講演
    • 発表場所
      台湾、淡江大学
    • 年月日
      2014-04-17
    • 招待講演

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公開日: 2016-05-27  

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