まず、英語の間接指令構文15タイプの相対的使用頻度を算定し各々の構文で好まれる動詞グループを特定した。この結果、個々の指令構文はポライトネスに加え命題内容に違いがあること、tellは指令構文でもっとも高頻度であり「情報」が英語の指令行為の中で重要な役割を果たすことを解明した。 さらに、命令文で見られる「動詞+1人称代名詞」連続は多くの間接指令文にも見られ、この項構造をとる動詞が構文により異なることを明らかにした。最後に、命令文で見られる間投詞と談話標識用法は間接指令構文にはほとんど見られず、常識とは逆に、間接指令構文は命令文以上に「純粋な」指令表現である可能性がある。
|