研究課題/領域番号 |
25370642
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
清原 文代 大阪府立大学, 高等教育推進機構, 准教授 (90305607)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 中国語 / 電子書籍 / EPUB |
研究概要 |
(1)EPUB閲覧環境及びEPUB作成環境の検証 EPUBはあくまで電子書籍の規格であって、実装は各ソフトウェアにまかされているため、全てのソフトウェアが2011年に発表されたEPUB3に規定された機能を備えているわけではない。外国語教材としては少なくとも音声は欠かせないが、EPUBに内包された音声や動画の再生、音声の再生と同期してテキストがハイライト表示されるメディアオーバーレイに対応するEPUB閲覧ソフトウェアとしては、パソコン用のものとしてはWebブラウザ「Chrome」とエクステンションの「Readium」、iOS用としては「iBooks」、Android用としては「Himawari Reader」があることがわかった。 また、ワープロソフトで教材を作成する等、ごく一般的なICTスキルを持つ教員がEPUBを作成することができるソフトウェアについて検証を行った。具体的にはWindows用としては「FUSEe」、「Smart ePub」、Mac OS X用としては「Pages」、iOS用としては「Creative Book Builder」等である。またEPUBを作成できるWebサービスについても「パブー」「でんでんコンバーター」等について調査を行った。これらの調査結果については、吉田晴世・野澤和典編著『最新ICTを活用した私の外国語授業』(丸善プラネット、2014年3月)の第2部第11章「PDFとEPUBによる音声付き中国語教材について」として発表した。 (2)発表資料をインターネット上に公開 (1)の調査の課程で学会発表を行ったが、その際使用したスライドまたは予稿のPDFが見られるWebサイトを作成した。http://www.las.osakafu-u.ac.jp/~kiyohara/EPUB/
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
EPUB閲覧環境及びEPUB作成環境の検証についてはほぼ計画通りに遂行できているが、基盤C「紙とe-Learningを繋ぐワンソース・マルチユース教材の開発」(H22~24、課題番号22520574)において制作したテキスト及び音声を使用したEPUB作成については、平成25年度中に作成を終了する予定であったが、実際には3分の2程度しかできておらず、平成26年度も引き続き作成を続けることになり、その結果実際の授業における試用が遅れることが予想されるため。
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今後の研究の推進方策 |
(1)平成25年度から引き続き、これまで蓄積してきたPDFによる音声付き教材をEPUB形式に変換していく。 (2)ソフトウェアのバージョンアップによる機能追加が予想されるので、EPUB閲覧環境、及びEPUB作成環境についての調査を引き続き行っていく。 (3)平成26年度前期はEPUB閲覧環境としてiPadの多台運用のノウハウを蓄積する。学生2人に1台を授業中に貸与して使用する形から始め、平成26年度後期には学生1人に1台を授業中に貸与して使用して授業において効果的に使用する方法について探求していく。その際、EPUBだけに限らず他のiPadアプリの活用法も同時に調査する。 (4)EPUB閲覧環境として学生自身が所有するスマートフォンを使用することもできるので、学生用のEPUB閲覧マニュアルを整備し、(1)において作成したEPUBを授業外でも使用することを目指す。
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次年度の研究費の使用計画 |
学会出張のための費用が当初の予想より少なく済んだため。 学生1人1台を実現するためのiPad30台の購入費用に補填する。
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