(1)2014年に引き続き、2016年PCカンファレンスイブニングセッションにおいて「外国語教員のためのEPUB(電子書籍)作成講座Part2」を開催した。教員の多様なニーズに対応するためスマートフォン、タブレット、PCそれぞれの環境で、無料または安価なEPUB作成環境を紹介し、実際に音声入りのEPUBを受講者と共に作成した。 (2)音声入りEPUB教材は音声ファイルを用意するコストをどうするのかという問題がある。近年TTSは長足の進歩を見せており、スマートフォンが内蔵するTTSを使用してEPUBを読み上げる方法について、外国語教育メディア学会関西支部2016 年度秋季研究大会にて報告した。 (3)代表者の担当する中国語初級レベルの2クラスにおいて、暗誦テストの課題を最初の1週間は音声入りEPUBのみで配布し、その後、紙の教材も配布し、紙の教材配布時と暗誦テスト終了後に6件法によるアンケート調査を行ない、第15回e-Learning教育学会にて発表した。紙の教材配布後も音声入りEPUBの有用度に関する評価は下がっておらず、有用度に対してもっとも高い選択肢を選んだ学生が大幅に増加している。その一方で紙の教材の配布前にはEPUB教材のみで良いと答えた学生が少数ながら存在したが、紙の教材の配布後には0となり、紙の教材と音声入りEPUB教材の両方を望む学生が最多であった。 (4)大阪府立大学公開講座「スマートフォン&パソコンで中国語」全3回において音声入りEPUB教材を使用し、その一部をインターネットで公開した。
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