本研究の目的は、第二言語習得に影響を与える要因の中で、年齢要因に焦点をあて、英語の生成パターン習得の順序と到達度を観測することであった。生成パターンの習得と英語標準テスト(TOEIC)で測定される英語能力との関係も分析した。海外在住経験の無い上級学習者と帰国生は、母音短縮率と読解力には有意差が観測されず、聴解力においては有意差が示された。米国在住経験は、母音生成パターン・読解力と聴解力に異なる影響を与えることが示唆された。また、上級学習者は、ストレスを担う母音のcompensatory shorteningの習得到達度は高かったが、弱母音の生成はより困難であることが本研究で示唆された。
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