研究課題/領域番号 |
25370752
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
岡本 充弘 東洋大学, 文学部, 教授 (40113930)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 歴史理論 / グローバリゼーション / 文化史 / グローバルヒストリー |
研究実績の概要 |
ほぼ当初の予定通り進行した平成25年度の研究実施の後を受けるかたちで、今年度も研究を進行させた。具体的には平成25年度につづいて海外の歴史理論の研究状況をフォロウすることに努め、歴史とメディア、歴史と記憶というテーマを中心に文献を講読し、またこれと並行して、4月末から5月初めにかけてロンドンで開催されたホブズボーム記念集会、9月にパリで開催されたENIUGH(グローバルヒストリー、ユニヴァーサルヒストリーについての国際会議)に参加し海外の研究者と意見を交換した。成果発表としては平成25年度にボ-フム大学で行った発表に基づいた原稿を英文で作成し(Historians as Engaged Intellectuals (仮題)に掲載予定)、その校正を終えた。またヘイドン・ホワイト、ピータ・バーク、ロバート・ローゼンストーン、イム・ヒジュン、エドワード・ワンらの海外の著名な歴史研究者、鹿島徹、長谷川貴彦、北原敦らの国内研究者野原稿を集めた編著(仮題『歴史を射つ』)の編集を進め、その準備作業をほぼ終えた。これらはいずれも平成27年度中には刊行される予定である。後者はその副題が「言語論転回・文化史・パブリックヒストリー・グローバルヒストリー」とされていることに示されているように、言語論的転回から文化史という近年の歴史研究の流れを踏まえ、とくに学問的な空間のみならず、パブリックな文化空間で歴史がどのように機能しているかを、映画などのサブカルチャーを含めるかたちで取り扱ったもので、本研究課題の目的に十分にかなう成果となる予定である。また平成27年6月にインディアナ大学で開催される「歴史とメディアについての国際会議」の報告者に応募し、採択された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成25年度に比べると具体的な成果発表を伴えなかった。ただし英文での成果発表は掲載受諾となり既に校正段階に入っており、また課題にかかわる編著も校正段階に入っていていずれも平成27年度には刊行される予定なので、おおきな遅れというわけではない。内。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は既に進行している計画に基づいた確実な成果発表、編著書の刊行、英文論文の発表、英文による口頭発表を着実に進行させ、あわせて研究テーマに関連して蓄積してきた公開ブログの充実につとめる。また課題にかかわるいくつかの国際シンポジウムを立案、実行する予定である。
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