本研究は、00、06、11年の3回にわたり実施してきた民事訴訟利用者調査に加え、03、09、13年の3回に実施した一般市民対象の調査の結果を踏まえ、司法制度改革の評価を訴訟制度の利用者と一般市民の両方の視点から計測、検証するのがその意図である。 その主立った成果を示すならば、制度評価に関しては、「利用しやすさ」、「法の現状一致度」、「制度の満足度」に関し、03年から13年までの間に評価が有意に上がったのに対し、訴訟の「再利用意思」、「推奨意思」に関しては、逆に有意な低下が見られた。本研究ではこれら調査結果の解釈を模索すると同時に、利用者調査の結果もあわせ、制度改革の効果の検証、評価を試みる。
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