コストマネジメント行動について、価値提案、価値連鎖、活動水準を対象とする3タイプの行動に分類する概念モデルを構築し、その経験的妥当性を確認した。ついで当該概念モデルに基づき、物流コスト調査データを活用し、異なるコストマネジメント行動が多様なコストに相互依存的に影響を及ぼすこと、売上高の増加時と減少時で企業が異なるコストマネジメント行動を選択すること、コストマネジメント行動が売上高の増加時と減少時で、コスト構造に対して異なる影響を及ぼすことを明らかにした。また公表財務データを使用し、財務リスクが、資本コストや財務的制約を介して、コストビヘイビアの非対称性に影響を及ぼすことを示した。
|