大学生と小学生を対象に,第1学習を3つの異なる方式: 言語教示,試行錯誤学習,等価性学習で行ない,その3つの学習方式が,課題構造が異なる第2学習の習得容易さに与える影響を比較した。大学生参加者を対象とした実験では,言語教示群は,試行錯誤群と等価性学習群に比べて著しく成績が低く,試行錯誤群と等価性学習群の間には有意差は認められなかった。これは等価性学習が,学習の転移,或は応用可能性に関して試行錯誤学習と同等の効果を持つことを示している。小学生を対象とした同様の実験では,個人差が多く一貫性のある 結果は得られなかったが,試行錯誤学習の優位が認められる,同時に等価性学習が成立しない事例が発見された。
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