SubPc/C60ヘテロ構造太陽電池のドープ技術について研究開発を行った。C60についてはCaが良いドーパントであり、Ca/C60モル比0.5の添加量で伝導度が3桁向上した。一方SubPcについてはMoO3が効果的なドーパントであるものの、Caより高いドープ濃度が必要であり、かつ電気伝導度の向上が一桁程度しか見られなかった。この性質を理解するため、紫外光電子分光の計測を行ったところ、SubPc薄膜の方が膜構造の乱れに伴いTail Stateが高密度に発生することが判明した。よって、SubPc薄膜の構造物性の改善が良質な不純物ドープ太陽電池の鍵となることが明らかになった。
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