様々なフラクタル系の構造形成機構とその上でのダイナミクスの統一的理解に向けた研究を行うことで、以下の成果が得られた。(1)秩序変数の分布関数が一般化ガンベル分布になることを基礎に、臨界現象に現れるフラクタル次元の分布関数が三重指数関数となることを明らかにした、(2)自己組織化臨界性(SOC)に基づく海岸線形成モデルにおいてフラクタル次元の分布が三重指数関数に従うことを明らかにした、(3)負荷の時間的揺らぎを考慮した過負荷故障カスケードに対して、スケールフリー性を有する複雑ネットワークは頑強であることを明らかにした、(4)自発的にフラクタル性が発現する複雑ネットワークのSOCモデルを構築した。
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