研究実績の概要 |
Huah Chu氏(国立台湾大学)、Shou-Jen Hu氏(淡江大学)、Ming-chang Kang氏(国立台湾大学)との共同研究として、位数243の群に対するネーター問題を考察し、7番目と10番目の同質族を除き、対応する不変体の有理性を示した。この結果は、Hoshi-Kang-Kunyavskii (2013, Asian J. Math.)による「位数がp (p:奇素数)の5乗の群に対する不変体の不分岐ブラウアー群の決定」をより精密化したものにあたる。これにより、有理性が未解決なものは7番目の同質族のみとなった。以上は、Journal of Algebra (2015)から発表された。 位数128の群に対する不変体の不分岐ブラウアー群はMoravec (2012, Amer. J. Math.)によって決定されている。これを精密化し、不分岐ブラウアー群が非自明な場合に、各不変体が安定双有理同値かどうかを調べ、該当する220個の位数128の群に対して、不変体は高々3種類しかないことを示した。以上は、Journal of Algebra (2016)から発表された。 Ming-chang Kang氏、山崎愛一氏(京都大学)との共同研究として、3次の不分岐コホモロジー群の研究を行った。先行研究であるE. Peyre氏のpの12乗の群に対する不変体の3次不分岐コホモロジー群が非自明となる例の構成(2008, Invent. Math.)をpの9乗に改善した。以上は、Journal of Algebra (2016)から電子出版された。 これら以外にも、いくつかの研究成果が得られており、順次論文としてまとめ発表していきたい。
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