従来型のTuring 不安定化メカニズムを二つの方向に拡張した。一つは、閉鎖系での2成分系から多成分系に拡張し、二つ目は、開放系(系の境界を通して物質が出入りする系)に対して、非従来型の Turing 不安定化メカニズムを発見した。非従来型の開放系に於けるTuring不安定化においては、各成分の拡散係数が同じ場合にも定常不安定化と振動不安定化の二つのタイプの不安定化が、従来型よりも出現し易いことを見出した。また、不安定化の臨界状態が従来型のそれを非線形に変形した曲線であることを見出した。この曲線は考察下の領域と其の上のラプラス作用素のみで決定されることを証明した。
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