研究成果の概要 |
線形の放物型発展方程式の初期値問題(d/dt)u(t)+νAu(t) = 0(0<t<T), u(0) = xを考える.ここでA-ω(ω>0)はBanach空間内の角型極大増大作用素で, その係数ν>0はパラメータである. この問題の一意解は u(t) = exp(-tνA)xと書き下せてしまう. {exp(-tνA)}は-νAによって生成される解析的縮小半群を表す. この解の一意存在性に, 追加情報として解の終値u(T)のノルムがρ=||exp(-TνA)x||と測定できたとすると陰関数ν=ν(x,ρ)が一意に定まり, 初期値xと終値のノルムρに局所Lipschitz連続的に依存する.
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