研究成果の概要 |
従来の炭素ラジカルよりも増炭された炭素ラジカルビルディングブロックとして設計された3-ビニルペンタンジオンや3-シクロヘキシリデンメチルペンタンジオンを合成し、それらを用いたMn(III)特有の酸化的ラジカル環化反応を調べた。その結果、高温条件下の反応では新規な含酸素複素環化合物である多置換アセトキシジヒドロフラン類やスピロジヒドロフラン類が得られた。一方、同様の反応を室温条件下で行うと、1,2-ジオキシノール類やスピロジヒドロジオキシノール類が得られた。これにより、1,3-ジカルボニル化合物の3位に共役系側鎖を持つ化合物は炭素ラジカルビルディングブロックとして有効であることがわかった。
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