本研究では、鳴き振動が発生した際のブレーキパッドの剛性と摩擦係数の変動に着目して、ディスクブレーキの面内鳴きの発生メカニズムの解明を目的とした。まず、摩擦すべり状態のブレーキパッドを微小振幅で加振し、摩擦係数と剛性を測定する装置を開発した。次に、実機の面内鳴きを観察した結果に基づいた5自由度の解析モデルを作成した。パッドの剛性と摩擦係数の測定結果を導入した鳴き解析では、鳴き振動が発生する結果が得られた。この解析結果から、面内鳴きに影響が大きいと考えられる要素のみで構成した解析モデルに発展させるための知見を得た。また、鳴き対策の検討に用いる簡易な構造の面内鳴き試験機の開発につながる。
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