多様な用途の交流電源として広く用いられている電力変換器であるインバータの出力波形改善策として,出力電圧レベルの数を飛躍的に多くするための主回路のユニット化に基づく実装方式を開発した。小型化の点で優位性のあるフライングキャパシタ方式を対象とし,5レベルのユニットを組み合わせることで,最大で三相25レベルのインバータを実現し,波形改善効果の検証,効率や温度上昇の検証,パワー半導体デバイスとフライングキャパシタの耐圧設計の指針の検討,負荷を含めた効率改善や応答改善の検討を行った。これらの結果より,インバータの出力波形を飛躍的に改善するとともに出力電力あたりの小型化が達成できる方式を確立できた。
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