上水道の残留塩素などによる消毒ではクリプトスポリジウムオーシストを不活化させることができないため、オーシストは先進諸国においても集団下痢症の原因になっている。強固なオーシストからの核酸抽出工程では、凍結融解や酵素処理、核酸精製など、高額な抽出精製キットまたは煩雑な操作を必要とするのが現状である。本研究では、免疫磁気分離(IMS)と界面活性剤抽出処理(SET)を併用したIMS-SET法によるDNA検出感度の評価および検討を行った。その結果、IMS-SET法を確立し、クリプトスポリジウム遺伝子検査法の簡便・高感度化に成功した。
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