断裂した腱の断端から分泌される腱ゲルは、張力が印加されることでコラーゲン線維組織が再生される。本研究では、腱ゲルの再生を促進させる適切な張力印加モードと、張力を腱ゲルに加える最適なタイミングの評価を引張試験と構造解析で行った。赤外線分光解析は、3日間または5日間生体内で保持した腱ゲルから得えられた特徴的なピークが10日目のそれでは消失したことを明らかにした。この結果は、腱ゲルに張力を加えるべき最適なタイミングは10日目であることを示している。通常の引張試験では、腱ゲルは細い紐状に伸長し、形成されたコラーゲン線維の最大直径はマウスの正常なアキレス腱のそれよりも約45倍太くなった。
|