溶質を含む均一相に相分離剤を添加して,新たな相を形成させ溶質を分配させる分離技術は,従来の液液抽出に代わるものとして注目されている.本研究では相分離剤としてエタノールなどの水混和性有機溶媒もしくは水溶性イオン液体および塩を用いる.高濃度の塩と水分子の相互作用により水混和性有機溶媒(イオン液体)が相分離する.この現象を用いて,有機酸,ジオール,アミノ酸などバイオ産物の分離を定量的に行うことができた.また相分離剤としての塩に代わり糖を用いた新規の水性2相抽出も行い,糖を用いた新しい水性2相抽出により有機酸の抽出に成功した.抽出にpHが大きく影響していることを明らかにした.
|